ビジネスパーソンが「探し物」に費やす時間は年間何時間でしょうか?(正解は大塚商会のコラムで確認頂けます)。昨今、コンテンツ・マーケティングが盛り上げりを見せています。必然的にマーケ担当者はより多くのコンテンツを作成・管理する必要性に迫られています。管理するコンテンツ、設置チャネルのカテゴリーも増え、さらには作成関係者も社内外に渡る中、アセット・ライブラリーでの一元管理といった基本なお作法がマーケティング作業の効率化で欠かせなくなってきているように感じます。アセット・ライブラリーの管理方法を簡単に説明しましょう。
■マーケティング業務でのアセット管理の現状はどうですか?
自分自身も振り返ると、コンテンツの管理では次のような非効率な経験をしてました。コンテンツの検索、共有に時間も体力も奪われるパターンです。
・コンテンツがメールの添付ファイルに埋もれてしまっている。
・社内外でファイル共有フォルダーが乱立、フォルダーリンク先をメールの山から見つけ出す。
・大量のコンテンツ作成に複数の関係者が関わっていて、進捗が見えにくい。何がいつできる?
・大容量の動画ファイルをサーバ上の共有フォルダーにバックアップせず、ローカルでも見つからない。
・古いコンテンツがいつまでもウェブ上に残っている。
・新たに入社した営業から、資料一式ほしいといわれて、コンテンツをかき集める。
また、最近では、ひとつのキャンペーンで、メール、ウェブ、ブログと多岐にわたるコンテンツを平行作成します。その場合、作成段階でコンテンツのドラフトが共有されていないと、各担当者によって、メッセージやトンマナがバラバラで完成してくるといった問題もでてきます。
まずは自社の現状、これまでの問題を振りかえってみましょう。
■アセット管理:コンテンツと進捗をスプレッド・シートで一元管理
まずは、コンテンツ作成からリリースまでのプロセスを標準化してみましょう。なぜなら、担当者毎にやり方が異なると、アセットの保管場所や進捗管理にブレが発生しがちだからです。
例えば、私で経験したケースとして、英語サイトのブログを日本語サイトにローカライズ、リリースするまでの流れを考えてみました。
1. 英語サイトに追加された「ブログタイトル」と「掲載URL」を書き出す。
2.日本語サイトの移植対象の取捨選択を行う。
3. 翻訳対象ブログはファイルに落として翻訳手配する。
4. 翻訳前後の両ファイル(英語・日本語)をコンテンツ・ライブラリーに格納する。
5.ブログリリースの予定日と手配担当者を決める。
6.リリースまでの進捗「翻訳中」→「ブログ準備済み」→「リリース済み」で管理する。
7.リリース後の掲載サイトを記録しておく。
上記のプロセスと管理コンテンツを一覧化したスプレッドシートを用意しましょう。
翻訳対象 | 進捗 | 担当者 | 英語コンテンツ | 日本語サイト | |
「Yes」「No」 | 「翻訳対象外」「翻訳中」 「ブログ準備済」「リリース済」 |
担当名記入 |
ブログ名 |
掲載サイト | 掲載サイト |
■営業への情報共有もマーケティング・ポータルで効率化
ブログのようなコンテンツの場合は、掲載箇所もブログサイトに集約し、いわゆる個人情報の入力なしに閲覧可能なコンテンツですので、マーケティング以外の部門への共有も楽ですね。
一方で、最近ではマーケティング・オートメーション等でのリード獲得・ナーチャリングの取り組みの一環でゲート(個人情報入力後に閲覧可能)を設置するケースも増えています。これらのコンテンツは社内ポータルへの掲載で、営業を始めとする社内関係者がゲートの入力手間を回避可能なので、マーケティングのポータルを設置・管理が良いでしょう。
まとめ:意外と煩雑になるアセットの管理
私も結構面倒くさがりです。アセット管理は運用方法を決め、どんどん部下に任せませしょう。最終的にアセットもターゲットセグメントやカスタマージャーニーのステージ毎に検索できたりするとすごく便利なように、最近感じ始めています。このあたり、皆様にお教えできることができたら、またブログ上げます。
最後に、Noteのご案内です。B2BマーケティングのDemand Generation分野のデータ分析の実践的なアプローチをまとめたNote”サンプルチャートとデータ分析の進め方の解説付き、B2Bマーケティング・Demand Gen分野のデータ分析ガイダンス”を公開中です。こちらのリンクから、この機会に購読ください。
また、Blog、Noteにて公開しない気づき、セッションのご案内などをメールマガジンで配信しています。メールマガジンのご登録はこちらから可能です。