マーケティン部門のKGIは何ですか?そして、KGIがインサイドセールス、フィールドセールスの活動が関係する場合、その整合性が取れていますか? マーケが創出したMQL、それをSQL化するインサイドセールス、それを売上まで持っていくフィールドセールス。各部門のKGIの整合性が取れていない場合、マーケターにとって悲惨な末路がまっています。B2Bの場合、キャンペーンから案件化、そして、案件の結果が出るまでの商談サイクルが長い為、1年後に部門間のKGIの綻びを発見することがあります。今回はその予防策について、です。
⬛そもそもKGI、そしてKPIとは?
そもそも、KGIは何か? マーケティング部門として達成したい最終ゴールです。且つ、これは企業業績と関連するです。そして、最近のB2Bマーケティングでは売上貢献、特にマーケティング活動で創出したパイプラインからの売上貢献とするケースが増えています。または、創出元がマーケでも、営業でも、パートナーでも、既存案件へのインフルエンスとする場合もあります。
一方で、KPIはKGIを達成する為の先行指標です。KPIが達成されれば、KGIも達成される可能性もあるが、KPIが達成していなければKGIは達成できない、KGIまでの過程、サブ項目的なKGIということです。マーケティング創出のパイプラインでの売上がKGIであれば、パイプライン、またはパイプラインのもととなるMQLがKPIとなります。KPIはさらに細分化もできますが、ここでは割愛します。(Market One 社解説のDemand Waterfall モデル でも参照し、各項目間のKPIでも設定する、などです。)
⬛マーケ・インサイド・フィールドセールスでのKGIの不整合?
で、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスでKGIの整合性が崩れる場合がありますので、例えば、次のようなケースです。何が問題になりそうか、考えてみてください。
マーケ
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インサイドセールス
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フィールドセールス
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マーケ活動で創出した
パイプラインからの
売上金額
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SQL/SALの創出件数
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マーケ、営業活動からの
パイプラインによる
売上金額
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インサイドセールですが、SQL/SAL(=営業の案件機会)の創出件数になっています。
例えば、インサイドの創出件数を月間10件とします。
インサイド担当Aは案件平均単価 100万円を15件創出します。一方で、インサイド担当Bは案件平均単価500万円を8件創出します。この場合、どちらがより評価されるべきですか?
件数ベースでは15件を創出した担当Aですが、創出金額では、1500万円を作成した担当A、そして、4000万円のパイプラインを創出した担当Bです。マーケティング、営業部門のKGIは金額ベースですので、担当Bが評価されるべきです。しかし、インサイドの評価指標が案件数の場合は担当Aが高評価になります。
こうなると、インサイドは小型案件を多く作ることに注力しますが、マーケティング
のKGIとどんどん違う方に向かう訳です。
とくに案件単価の振れ幅が大きい大企業向けの商材の場合には、このようなことが起こりやすくなります。
⬛インサイド始める前に部門KGIは揃えましょう
インサイドセールスは外注化する場合もあるでしょう。
ですが、マーケティング、営業部門のKGIが金額ベースであれば、インサイドセールスのKGIも金額ベースに拘るべきです。外注ベンダーが成功報酬で対応することはないですが、金額ベースでベンダーの切り替えを検討すべきです。
また、インサイドセールスの活動レビューを月間、四半期単位で行う場合、営業の金額入力は徹底させましょう。初期値をマーケ、インサイド側で入力する、または営業のパイプライン金額の更新を営業マネージャー含めてモニタリングする仕組みを組み入れましょう。