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MQLフォロー可視化でPDCA強化

インサイドセールスに渡したMQLのフォローアップ状況の可視化していますか?最近、MQLをインサイドセールスが精査(Qualify)し、営業案件化(SQL化)していくことが王道的なパターンになっています。そして、インサイドセールス部門側にもマネージャーを配置し、コール進捗に様々なKPIを設定し、モニターするようになりました。マーケターとして、MQLからSQLへの変換率のみに着目すると、MQLフォロー過程での細かな課題や対策を見落とす可能性があります。そこで、今回はMQLフォローアップの可視化について、もう一歩踏み込んでみます。

■なぜ、MQLフォローアップの可視化が必要か?

 
マーケあるあるですが、大量のMQLを創出したにも関わらず、思ったほどSQLが発生しないといった壁にぶち当たります。SQLコンバージョン低くない?という状況です。ありがちな対策のひとつがインサイドセールスへのヒアリングでの原因究明です。MQLの質や量に関するフィードバックをもらうことです。あのセミナーのリストどうだった?とか。けれども、一方のインサイドセールスからすれば、複数のキャンペーンが平行していて、且つ、毎月数百件のリスト架電しているわけで、あのセミナーのリストはどうといわれても。。。となります。
 
マーケティング側からすると、SQLへの変換率が低い理由の仮説としては、次のようなものでしょうか。
●そもそもMQLのリストの質が悪い、見込み客となる担当者が含まれていない。
●MQLのリストは良いが、フォローアップがタイムリーではない。
●MQLのリストは良いが、営業の既存案件と重複してしまっている。
 
ですが、これらは定量的なデータがないとPDCAのAの部分=Analyticsは不可能です。MQLからSQLへの未達要因を分解し、レビューしていく必要があります。
 

■MQLフォローアップのモニタリング要素には何が良いか?

 
インサイドセールスのマネージャーに、コーラー(架電する人)の進捗管理のKPIとして、どのような意味合いで、どのようなデータをコール管理システムやCRMに入力しているかを確認しましょう。個人的な経験から、少なくとも、以下の項目はトラックしていると思います。各進捗工程の呼び名、選択肢の名称などは、各社様々かもしれませんが。
 
1.MQLの受入可否:
 ・データがJunkの場合、既存案件の顧客などにはこの段階でコールから除外する場合あります。
 ・ログの項目選択肢として、例えば、Accept、Reject
 
2.MQLへの架電着手:
 ・MQLへの架電開始をトラック
 ・入力項目は、Touched、No Touch 
 
3.MQLへの接触結果:
 ・コール結果としてSQL可否を入力
 ・入力項目は、SQL化、Nurturing、No BANT
  #No BANTを細分化する場合も。
  #短期での案件創出を狙う企業ではコール回数を入力する場合もある。
 

■MQLフォローアップの可視化 

 
個人的な経験から、MQLフォローアップの可視化でレビューしたい視点は大きく2つあります。
 
一点目は、MQLボリュームとインサイドセールスのリソースバランスを確認する、リードボリューム残の可視化です。未着手のリードが溜まっていないか、もしくはリードが足りていないか、という点です。そして、単純に未着手のMQL残の総数だけ見ても、フォローのタイムリー性は確認できません。そこで、MQLの経過日数別に残数をカウントして、レビューします。
 
二点目はフォローアップ結果からMQLの質をレビューするという視点です。先述の”MQLの受入可否”や”MQLへの接触結果”からMQLのリードの質、またはインサイドセールスのフォロー行動パターンんを確認します。
 

●MQLボリューム可視化:リード経過日数別のリード残をマッピング

 
キャンペーンの実施日=MQL発生日と仮定し、X軸にMQL経過日数、そして、Y軸にMQL数をプロット。また、MQLの着手状況(Touched、No Touch)でフィルターできるようにします(または、TouchedとNo Touchの積み上げグラフ)。これにより、MQL経過日数がかなり立っていて、それでも未フォローのものが可視化できます。
 
 

●MQLの質を可視化:SQL未達要因をドリルダウン

 
各キャンペーン毎、またはMQL担当したインサイドセールス担当事に、MQLの受入可否の比率、さらには、フォロー結果におけるSQL化、Nurturing、No BANTの比率をざっくり見ていきます。これまでの経験でいえば、一例として、次のような状況を可視化できたことがあります。
 
・MQLの受入比率がやたら低い。
→MQLの受入率が極めて高いインサイドセールスを確認。コール対象企業の既存案件の有無を電話事前に精査、電話せずにMQLをどんどんRejectしていました。確かに重複案件の可能性はありますが、コールで確認することが仕事ですので。
 
・特にリード獲得寄りのキャンペーンでは、フォロー結果でのNurturingとNo BANT比率を見てみる。
→展示会や外部メディアでのリード獲得の場合、短期に案件しにくい。一方で、仮にSQL結果でNurturingにとどまるMQL比率が50%のキャンペーンと10%のキャンペーンがあった場合、前者の方がAuthority的には良質なリードを獲得できていると言える。SQLコンバージョンだけでは低めなキャンペーンカテゴリーでは、このように更に掘り下げてリードの質を確認すべき。
 

■まとめ MQLフォローの可視化でPDCA強化 

昨今、B2BマーケのKGIとして、マーケティング創出パイプラインからの売上貢献となる傾向が強く、マーケターとしてはEnd to End でのリードマネジメント能力が求められるようになりました。従来は、MQLからSQLへの変換率をトラックし、パフォーマンスの良いキャンペーンを継続するだけでもマーケティングのPDCAは回せていたように思いますが、さらなるPDCAの改善に向けてはもう一歩踏み込んだPDCAが必要で、今回はMQLフォローアップにフォーカスしてまとめてみました。Let’s Analyze!!!

 

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