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チャネルマーケティングで取るべき最初のステップは何か?

自社のGo to Market Planの前提として、販売代理店経由での販売比率が高い場合、代理店との協調マーケティングを軸にしたデマンドジェネレーションが重要です。協調マーケティングではMarketing Development Fundを活用して、代理店側のマーケティング施策の実行を支援するわけですが、これから協調マーケティングを始める場合に押さえておくべきポイントをざっくりまとめました。
 

■そもそも、Marketing Development Fundとは何か?

 
略して、MDFと呼んだりします。
 
例えば、代理店がマーケティング施策として展示会に出店し、自社の商材の販促活動を行う場合、これに関わるマーケティング費用の一部を自社(ベンダー)が負担します。いわば、自社のマーケティング活動に関して、自社とパートナーのそれぞれが持ち出すわけですが、負担比率は一般的に50%対50%が多いのではないでしょうか。
 
各販売代理店への年間MDFの割当方法としては、過去(例えば、前年度)の売上実績をもとにする場合や、今後の販売目標という将来的な期待をもとに算出する場合があります。個人的な経験で言えば、最近は後者の方が多いように思います。
 
そして、MDFの利用対象は自社(ベンダー)でコントロールします。自社としてパイプライン創出がMDFの狙いであれば、これに類するマーケティング活動のみにMDFを適用し、これとは異なる、例えば、ノベルティー作成やコンテンツ作成は対象外とします。尚、必ずしもMDFの利用が協調マーケティングの前提ではないですが、やはり、予算がないとマーケティングはできませんし。
 

■代理店との協調マーケティングに向けた最初のステップは?

 
で、MDFを活用した協調マーケティングを開始するにあたり、考慮すべきポイントが2つあります。
 

●マーケティング視点での代理店ヒートマップを整理する

 
自社の成長戦略、Go To Marketing Planにおいて、重要な代理店を特定することです。いわば、協調マーケティングを集中すべき、ポテンシャルの高い代理店を整理することです。自社の製品を取扱う代理店が多い場合、すべての代理店との協調マーケティングは、予算、リソースの観点から難しいです。その為、戦略的に協調マーケティングのパートナーとなる代理店について、代理店営業と協議しながら選定します。
 
但し、この選定時の際、ポテンシャルだけでなく、協調マーケの実現性も考慮する必要があります。自社として戦略的に組みたい大手の代理店があったとしても、その代理店では競合製品の売上、インナーシェアが高い場合、代理店は競合製品に注力することになります。端的には、会社対会社のレベルで代理店営業がきちんとビジネスを握れていることが前提です。
 
更に会社レベルからマーケティング機能レベルでの実現性も掘り下げておきます。例えば、次のような観点で代理店のマーケティング機能を精査しておきたいところです。
・マーケティング専任担当者がいるか?
・自社製品に関するウェブページは構築済みか?セミナーは実施済みか?
・リード管理やマーケティング活動のROIをトラックできる仕組みを設置済みか?
 
つまり、自社の戦略上で重要な代理店であり、会社対会社でのビジネス的なコミットメントがあり、マーケティング機能も備えた代理店を選定するわけです。
 

●スタートダッシュが切れるマーケ施策を想定しておく

 
協調マーケティングの対象代理店が選定できたとして、施策をゼロから企画、検討すると、当たり前ですが、時間とリソースが掛かります。
 
迅速にスタートするには、以下の2つのアプローチから始めるのが最適でしょう。
 
・代理店計画済みの施策への差し込み
 
例えば、代理店が計画している年次イベント、展示会出展において、自社の製品を追加いただくわけです。これであれば、ゼロから企画・検討は回避できます。
 
この為、代理店の年間計画をまずヒアリングすることです。もしくはヒアリングにあたり代理店があまり積極的に情報を出してくれない場合も見越して、過去のマーケティング活動状況を予めウェブ等で情報収集し、代理店とのヒアリングの場に臨みます。自社製品に限らず、代理店のマーケティングがどのような商材に対して、どのような計画をもっているのかを傾聴し、同じようなことを自社製品でできないかをどんどん問いかけてみましょう。
 
・自社のマーケ施策を完全コピー
 
自社で成功している施策をどんどん完全コピーしてもらいましょう。
 
例えば、リード獲得に有益なコンテンツを代理店のウェブに掲載、自社で成功したセミナーを講演資料含めて共有する、といったことが考えられます。自社で過去に取り組んだマーケティング施策の情報をまとめ、代理店のマーケティング担当者との打ち合わせの際にどんどん情報共有をします。そして、その中から利用できる施策機会を双方で整理していきます。
 

まとめ:スピード重視で実行できることから

 
自社内でもマーケティング施策の立案から実行まで、小型のキャンペーンでも2-3ヶ月を要します。これが社外の代理店にやってもらうとなるとさらに時間が掛かります。特に協調マーケティングを開始したばかりの時は最初の成果が見えるまで半年というのは、精神衛生上もよくありません。
 
ですから、代理店とゼロから施策の企画を始めずに、双方の持っている予定、コンテンツを活用し、迅速に実行していきましょう。
 
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